こんにちは。なかの不動産です。
お客様から最も多くいただくご質問の一つに、「マンションって、いつ買うのが一番良いんでしょうか?」というものがあります。
「金利が低い今がチャンスですか?」
「もう少し待てば、物件価格は下がりますか?」
「景気の動向が不安で、なかなか踏み切れません…」
皆さま、金利や不動産市場の動向、経済情勢といった「外部要因」を非常に気にされています。もちろん、それらが購入計画に影響を与えるのは事実です。しかし、10年ほどこの仕事に携わってきたプロとして、私はいつもこのようにお答えしています。
「マンションの買い時は、あなたが『買いたい』と思った時です」と。
精神論のように聞こえるかもしれませんが、これは紛れもない事実です。
この記事では、なぜ「買いたいときが買い時」なのか、そして、その「買いたい」という気持ちを後押しする具体的なタイミングや、物件選びの現実的なコツについて、詳しく解説していきます。
「買いたいときが買い時」は本当か?市場を待つことのリスク
多くの方が「できるだけ安く買いたい」と考え、不動産価格が下がるのを待つべきか悩まれます。しかし、未来の市場を正確に予測することは、私たちプロでも不可能です。株価の底値を誰も知らないのと同じです。
むしろ、「待ち」の姿勢には見過ごせないリスクが潜んでいます。
1.金利上昇のリスク
仮に物件価格が100万円下がったとしても、その間に住宅ローンの金利がわずかでも上昇すれば、総支払額は逆に増えてしまう可能性があります。
2.機会損失のリスク
「これだ」と思える理想的な物件に出会っても、「もう少し待とう」と見送ったがために、他の人に買われてしまうケースは日常茶飯事です。物件との出会いは一期一会です。
3.家賃という名のコスト
購入を待っている間も、あなたは家賃を支払い続けています。例えば月15万円の賃貸にお住まいなら、2年間待つだけで360万円を支払うことになります。このお金は資産として残りません。
市場の不確実な未来に賭けるよりも、ご自身の「今」の気持ちとライフプランを軸に考えることこそが、後悔しないマンション購入の鍵となるのです。
本当の買い時を告げる「ライフステージ」という名のサイン
では、多くの人はどのような時に「買いたい」と感じるのでしょうか。それは、ご自身の人生の節目、「ライフステージの変化」が訪れた時です。これこそが、あなたにとって最もリアルで、最も重要な「買い時」のサインです。
結婚:二人の未来を築く「城」として
結婚は、新しい生活をスタートさせる絶好のタイミングです。賃貸で家賃や更新料を払い続けるよりも、二人の共有資産としてマンションを購入することは、将来設計の大きな一歩となります。お互いの職場へのアクセスや、将来の家族計画を見据えた間取りを二人で話し合いながら物件を選ぶ時間は、何物にも代えがたい思い出になるでしょう。
出産:子どものための「環境」を手に入れる
家族が一人増える「出産」は、最も大きな購入動機の一つです。「今の住まいでは手狭になった」「もっと子育てしやすい環境に移りたい」という切実なニーズが生まれます。公園が近くにあるか、ベビーカーでも通りやすい道か、小児科は近くにあるか。子どもの誕生は、住まいを「自分たちの城」から「家族を育む環境」へと視点を変えてくれる、最大のきっかけです。
子どもの進学:落ち着いた教育環境を求めて
お子様の小学校入学など、「進学」のタイミングも非常に重要です。人気の小中学校通学区域に住むために購入を決断される方も少なくありません。「途中で転校させるのは可哀想」「腰を据えて子育てに集中したい」という思いから、通学エリアや地域の教育環境を最優先に住まいを決め、長く住み続ける。これもまた、非常に賢明な買い時と言えます。
転勤・転職:新しい土地での再スタート
「転勤」という、ある意味で強制的な環境の変化も、見方を変えれば大きなチャンスです。もし、その土地に長く住むことが決まっているのであれば、数年ごとに更新料を払って賃貸に住み続けるよりも、購入した方が経済的に有利になるケースが多くあります。資産形成の観点からも、新しい土地での生活基盤を固める意味でも、購入は有力な選択肢となります。
【ケース別】こんなあなたにも「買い時」は訪れる
転勤が多く、なかなか定住できない方へ
「どうせ数年後にはまた引っ越すから」と、購入を諦めていませんか?実は、転勤が多い方にこそ、戦略的なマンション購入という選択肢があります。重要なのは「資産価値」です。
将来的に貸しやすく、売りやすい、資産価値の下がりにくい物件(駅近、人気エリアなど)を選んでおけば、転勤になった際に「賃貸に出して家賃収入を得る」「売却して次の住まいの頭金にする」といった柔軟な対応が可能になります。住まいは「終の棲家」だけでなく、「運用可能な資産」にもなり得るのです。
資金力に余裕がある方へ
資金に余裕がある方にとっての「買い時」は、ライフステージの変化だけでなく、「理想の物件との出会い」そのものです。希少価値の高い物件や、眺望が素晴らしいプレミアム住戸など、滅多に市場に出てこない物件との出会いは、まさに運命です。資金力があるからこそ、そのチャンスを逃さず、より質の高い生活(QOL)を追求するための購入が可能です。
物件探しの黄金律「100点満点ではなく、70点で手を打つ勇気」
さて、「買いたい」という気持ちが高まっても、次に多くの人が陥るのが「完璧な物件探し」の罠です。
「駅徒歩5分以内で、南向きの角部屋で、築5年以内で、広さは80㎡以上で、スーパーが隣にあって・・」
このように、理想の条件を100点満点に設定してしまうと、残念ながら、その物件に出会える可能性は限りなくゼロに近くなります。そして、「もっと良い物件があるはずだ」と探し続けているうちに、時間だけが過ぎていってしまうのです。
不動産選びの極意は、「どこかしら妥協しないと、絶対に買えない」という現実を受け入れることです。私がよくお客様にお伝えしているのは、「100点満点で点数をつけた時に70点以上の物件に出会えたら、それは『買い』です」ということです。
自分にとって絶対に譲れない条件(例えば「3LDK以上」「この小学校の通学エリア内」など)を3つほどに絞り、それさえクリアしていれば、他の条件は多少目をつぶる。それが成功の秘訣です。
●駅から徒歩8分でも、平坦な道なら許容できないか?
●少し部屋が狭くても、リフォームで快適にできないか?
●築年数が古くても、管理状態が良ければ問題ないのではないか?
70点で手を打ち、残りの30点は、家具の工夫やリノベーション、そして何より「住めば都」という家族の愛情で育てていく。そのくらいの気持ちでいることが、理想の住まいを手に入れる一番の近道なのです。
まとめ
あなたの「買いたい」を、私たちが形にします。
マンション購入の「買い時」についてお話ししてきましたが、結論は非常にシンプルです。
●市場の動向を待つのではなく、ご自身のライフステージの変化をサインと捉えること。
●「買いたい」という純粋な気持ちを、何よりも大切にすること。
●100点満点の完璧な物件ではなく、70点以上の「我が家にとっての最良」を見つける勇気を持つこと。
とはいえ、人生最大の買い物です。
一人で決断するのは、やはり不安がつきものですよね。
なかの不動産は、そんなあなたの「買いたい」という気持ちに寄り添い、専門家として、そして住まい選びのパートナーとして、最適なプランをご提案することをお約束します。
お客様が絶対に譲れない条件は何なのか、どこなら賢く妥協できるのかを一緒に整理し、数ある物件の中から「70点以上の優良物件」を見つけ出すお手伝いをさせてください。
どうぞ、お気軽にご相談ください。ご連絡を心よりお待ちしております。

